後記
 
 

 全く関係ないけれど、私の日頃のストレス解消法を。

 一つ目。私は毎日お風呂の中で歌を歌う。ハミングとかそんなかわいいものではなく、もうカラオケ並に熱唱する。けれどそれなりに羞恥心というものは持っているので、シャワーを勢いよく出して、その音にかき消される程度の声量で歌う。それでも少しは外に声が漏れてるらしくてちょっと近所迷惑だけど、その辺は仕方ないなあと諦めている。我ながらなんて自分勝手。

 二つ目。私はとても喜怒哀楽が激しい。さっきまであんなに怒っていたのに数分後にはもう機嫌が直っていたり、大笑いしながら泣き出したり。周りの人間も大変だなあと他人事のように思う。我ながらなんて我侭。

 大きな声で歌ったり泣いたり笑ったりするのが私のストレス解消法。だからストレスは比較的溜まらない。

 でも、こんな私でも過度のストレスを溜めてしまうことがたまにある。声を大にして感情を解き放ちたいのにそれが出来なくて、そんなジレンマ中でもがき苦しむ。私は自分の感情がすぐに文章に表れてしまう人間なので、そんな時に書いた文章はどこにも出せないほどに妙なテンション。だから書いても書いても納得のいく文章にならなくて、たくさんの作品がデスクトップのごみ箱に消えていく。

 私がコンスタントに作品を仕上げるためには、自分の心のバランスを保ち、周囲の人にちょっとずつ迷惑をかけながらストレスを解消するしかないみたい。申し訳ないと思いながらも、私はこれからもそうやって生きていくのだと思う。

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 佐藤由香里です。早いものでもう7月。すっかり夏です。

 蒸し暑い日の昼下がり。窓辺で鳴る風鈴の音。透明のグラスに氷をいっぱい入れて麦茶を注ぐと、氷がカランと鳴って崩れる。そういうシチュエーションに夏を感じます。雑貨屋に入ると、良さそうな風鈴とグラスを探してしまう今日この頃。
 みなさんはどんな夏になる予定ですか?





東京文芸センター Vol.33


執筆 :上松 弘庸
佐藤 由香里
永瀬 真史
藤崎 あいる
後記 :佐藤 由香里
タイトルページデザイン
岩井市 英知
監修 :東京文芸センター