良輔は、なんとふうがわりな売春だろう、と感心してしまいました。 彼女のまわりはおとこたちにとりかこまれていました。 にやにやと、いやらしい笑いをうかべていたりもしていました。 みな彼女をねぶみしているのです。 良輔は、ひときわじぶんを目立たせようと、少しはしゃいでみせました。 「 あなたの言うとおり、 このくには悪にみちている! みなも足をとめ、彼女のはなしに耳をかたむけるべきだ! そして、よき行いとはなにか、 なにをしたらよいかを、考えるべきだ! 」 と、良輔も、まじめな顔で言いました。 笑いそうになるのをがまんするのは、とてもたいへんでした。 ぺーじをめくる |
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